鹿児島市で最初の団地として造成された紫原団地。高台にあって雄大な桜島が眺められ、桜の名所として知られるほか、幼稚園から大学まで9つの学校があり、教育と文化のまちづくりを標榜する地域です。
玉里団地にあった旧鹿児島商業高校グラウンド跡地に昭和60年に開校した坂元台小学校は、今年で創立24周年目を迎える新しい学校です。校区は坂元町の一部、東坂元2丁目の一部、玉里団地2丁目、西坂元町からなり、学校周辺は住宅が密集し、起伏に富んだ地域の中にあります。
「通学路には坂道が多いですから、みんな足腰が鍛えられていますよ。その一方で、周辺道路は道幅は狭いのに、交通量が多いので、子どもたちの交通安全には常に配慮しています」とは福田正臣校長。子どもたちの毎日の安全のためには、交通安全教育とともに、地域の人々の協力が欠かせないと語ります。
そこで坂元台校区公民館運営審議委員会では防犯パトロール隊「坂元台SAP隊」を結成。7台の青パトで地域全体を回っています。「パトロールと言っても、時間を決めて回る訳ではありません」。子どもたちを見守るためには、一時の行動では足りない。継続のためには無理なく、生活の一部になるような行動にすることが大切と話すのは、隊長の戸高成人さんです。
登下校の時間帯だけでなく、塾などの送り迎えの際にも巡回してくれるお母さんたちや、配達などの仕事中に協力してくれる自営業の人もいて、「地域に根付いた活動になっているのが自慢。まさに校区の力です」と戸高さん。
地域の大人が子どもたちを見守り、声を掛け合うことは、危険回避や、犯罪の抑止にもつながります。こうした触れ合いの機会を増やし、顔見知りになろうと、学校と地域が一体となってさまざまな取り組みもなされています。
以前「校区歩こう会」で行った、子ども110番の家を親子で巡るスタンプラリーでは、どこに110番の家があって、そこにはどんな人がいるかを知ったことで、親は安心し、子どもは地域人との距離をグンと縮めたとか。
「下校時におなかが痛くてトイレを借りに来た子がいたようで、助けを求められた大人の方が喜んでいましたよ」。こうした交流がいろんな場面で生まれることがうれしいと話す戸高さんです。
子どもを守る安心安全の取り組みが、世代を超えたきずなを生むとともに、明るく住みやすい〝新しい町づくり〟へとつながっているようです。

