旧鹿児島市の北部郊外に位置し、国道3号河頭交差点から車で約5分、のどかな田園風景が広がるその中に皆与志小学校はあります。全校児童数66人の小規模校で、今年で創立115年。校庭には樹齢約120年という大きなイチョウの木もあり、歴史ある学校です。
「今でも昔からのお祭りが続いているんですよ」と話すのは、校区公民館運営審議会委員長で宮ノ平町内会長でもある米倉操さん。
皆与志地区は「市街化調整区域」と「農業振興地域」に指定されていることで、住宅の新築はほとんどできない現状。そのために山や田畑が残り、豊かな自然の中で、少人数だからこその人間的なふれあいができる恵まれた環境にあります。「住民の数は減っていても校区の集まりごとは盛んですからね」。願たて祭り、六月灯、敬老会、グラウンドゴルフ大会、十五夜祭り、鬼火たきといった行事には毎回多くの地域の人が集い、盛り上がるのだそう。
中でも、毎年秋に行われる十五夜祭りでは、子どもも大人も一緒になって縄をない、学年、町内会、家族といったそれぞれの組み合わせで綱引きを楽しみます。「その後は綱を丸い土俵にして、相撲です。月を眺めながら遅くまではずみましたよ」と教えてくれました。
学校で行われている取り組みにも、地域の人の力が欠かせません。総合的な学習の時間には地域の大先輩がゲストティーチャーとして、田植えから脱穀までを指導してくれます。もちろん管理は子どもたち。タニシを取ったり、収穫の日まで大切に育てます。
自然の恵みに感謝して、学校農園でとれたものをいただく「収穫祭」では、お世話になった地域の人も招いて、もちつきをして振る舞います。このときも、手を取り教えてくれるのは地域のお年寄り。
「地域の支えあってこその学校教育ということを心から実感する毎日を送っています」と言うのは赴任して5年の柳原勇志教諭です。地域といえば、福祉施設も多い同地区。こうした施設との交流も子どもたちの心を育むために大切な時間となっています。
今年度は、新しく7人の新入生を迎えてのスタート。山や川、田畑といった豊かな自然や地域の特性を生かした皆与志ならではの取り組みに、元気に参加する子どもたちと見守り、支える大人たち。強いつながりが感じられる皆与志校区です。

