創立133年の歴史を刻む西田小学校。学校施設も多く、文教地区と呼ばれるほどに落ち着いた佇まいを見せる地域にあります。
学校には西郷隆盛が書いた門札が残っているほか、校区内には八田知紀や税所敦子など、幕末や明治に活躍した文人の住居跡、また薩英戦争の本陣跡や島津家の別荘地など歴史にまつわる史跡なども数多く存在しています。
「文化や芸術に優れた人を輩出したためか、この地域には文化的な風土を感じますね」と話すのは校区公民館運営審議会委員長の北園安夫さん。それゆえか、地域の人々の中に校区の力になりたいとの空気が自然と醸成されていて、行事を行うたびに予想以上の協力が得られるのだとか。校区運動会や文化祭のほか、校区内の史跡巡りやセゴドンのエンコ、毎月の歩こう会などの行事を実施していますが、中学生がリーダーとして活躍する場面も多く、校区の力が受け継がれていることを感じるそう。
また昨年は北園さんが中心となり、27年ぶりに郷土史誌の改訂版も発行しました。地域の豊かな歴史や文化遺構に触れて郷土愛を育むと同時に、後世にも伝えていきたいとの思いで作られた2年越しの力作です。
「住民の方々が小学校を中心にとてもまとまっていて、この地域に住んでいることに誇りを持っていらっしゃるなと感じることが多いですね。また子どもたちに校区で自慢できる所は? と尋ねたところ、歴史や自然があるといった答えのほかに、大人が優しいという声がありました」とは鎌田豊作校長。
子どもたちの安全を考え、通学路に違法駐車している車やタバコのポイ捨てを自主的に見回る人の姿が見られるほか、地域活動を・皆ができることをできるときに・と進んでやる姿勢に感動させられる場面も多いとか。そんな地域の温かさを子どもたちは肌で感じているのでしょう。
「今は車の行きかう西田本通りも、その昔は御成街道として参勤交代の行列が通ったなどと思うとロマンを感じます。今後は子どもたちにもそんな歴史を感じさせてやりたい」と校長。
暮らしの中で歴史や文化に触れることのできる環境は、さらに情緒的にも豊かな地域文化を育んでいくのかもしれません。

