いまから39年前、まだ人家が一軒もない広々とした魚見ケ原の真ん中に、東谷山小学校は誕生しました。谷山小学校から分かれ、机やいすを子どもたち自らが運び、まちの人が木を植えて、311人でスタート。現在(10月12日)は、889人ですが、昭和59年に清和小学校と分離する前は、2000人を越えていた時代もあったそう。
「この記事タイトルのとおり、うちには強い校区の力があります」と話すのは東谷山小学校校長の藤田教夫さんです。校区公民館、あいご会、町内会、PTAともに、卒業生をはじめ、同校の開校時から関わっている人も多く、“自分たちの学校”という熱い思いを持って、地域の宝である子どもたちを育てています。
「子どもは家庭での顔、学校での顔、地域での…と見方が変われば、異なる像になることもある」と藤田校長。だからこそ3者が互いに情報を持ち寄り、交換し合ってはじめて本当の子どもの姿や心を理解できるのだと言います。
地域の行事も盛んに行われている東谷山校区ですが、その参加率を上げるために、さまざまな工夫を凝らすことが大事だと、校区公民館運営審議会委員長の森園睦夫さん。
「例えば講演会でもスポーツ行事でも、閉会式の後に抽選会をするんです。中には物で釣って…という人もいますが、とにかく参加してもらわなければ何も始まりませんからね」。来れば、役立つ話も聞ける、参加者と顔見知りにもなる。どこの誰かが分かれば、次は子どもの話や地域を良くするための話へと広がりをみせるはず。やがては大きな力になることを期待しているのだと森園さん。
「親父の会」のすてきな取り組みも耳にしました。9月に土づくりから始めて、1000鉢の菜の花を植えるのだそう。黄色は幸せを呼ぶ色。それぞれがわが家で育てて、卒業式には満開の黄色い花束を贈ります。
錦江湾と桜島を望む、高台に建つ東谷山小学校。つまりは、坂道を上らないとたどり着けません。「この坂道登ったら~」で始まる「学校坂道」をぼくたちの学校の歌だね、と大切にしていて、藤田校長の通勤のテーマソングにもなっているのだとか。子どもたちは、今日もこの歌を口ずさみながら、元気に登校していることでしょう。そしてその姿を朝に夕に見守る5つの防犯パトロール隊。地域の力強い連携プレーが印象的な校区でした。

